『柘榴』という作品は
最近になって初めて読んだのですが……
ざっくりしたあらすじとしては、
主人公、真沙(まさ)は若くして
松室昌蔵のもとに嫁ぐが、その結婚は失敗に終わる。
松室の家は、二代で中老から平徒士までおち
勿論、それは時々の当主の不首尾によるのだが
そんな背景もあって昌蔵は、妻である真沙に
「松室の家を興してみせる」
「おまえをきっと中老夫人にしてみせるよ」
と熱く語り、溢れんばかりの愛情を示す。
だが、若い真沙には、それは
厭わしく、辛いものでしかなかった……
やがて 昌蔵は焦るあまりに
退国して実の始末をつけるまでに至る
取り返しようのない失敗をし、
妻である真沙に、告白と謝罪の手紙を残し
それきり行方知れずになる……
その後奥女中勤めをしつつ
さまざまな夫婦を垣間見るなか
時を経て
自分の夫婦生活を思うに至ったとき
初めて真沙は
夫の自分への愛情を理解する……
といった感じなのですが
勿論、周五郎先生は、それを
巧みな筆致で素晴らしい物語として
残してくださっています✨
蛇足ながら、
哀しいお話のように聞こえるかもしれませんが
とても読後感の良いお話です✨
青空文庫でも読めます🎶
もしよろしければこちらも是非(笑)
何といいますか、読んだのが、今……
アラ還という年齢で良かった
と思うと同時に
もし二十歳頃に読んだらどうだったろうか……?
などと思ったりいたしました(笑)
その頃であれば、恐怖であったという
真沙の気持ちにいたく同調し
後半の内容は
理解できなかったかもしれません……
何れにしても
若い真沙の気持ちは、痛いほど分かりますし
―—これ男性には理解できないのでは?
と思ったのですが、周五郎先生は
男性でいらっしゃいました……!
若さ故の潔癖さ、残酷さも
この年齢になりますと十二分に
―—かどうかは分かりませんが(笑)
まあ分かりますし、
だからこそ、
凡そ空回りと言ってもいいような
夫である昌蔵のありようもまた
痛いほどに心に染み入ります……
とりとめもない感想になってしまいましたが
長く生きたからこそ
分かることもあるのだなと
改めて思ったりしたのでした(*^^*)
今日のおやつ🎶
美味しそう✨
よく見ると木皿ボロボロ……!!
そこはまあご愛敬ということで(笑)
今日も曇り空
はっきりしないお天気が続きますが
体調管理にも気を付けて
元気に過ごしたいものです!(^^)!
お読みいただきありがとうございました(*^-^*)
#山本周五郎 #柘榴